• ISBN: 978-4-8340-2558-3

ある雨の日、あひるさんのお友達のにわとりさんが、雨にぬれて外に立っていました。あひるさんは、傘をかしてあげたかったけれど、うちにあるたった一本の傘をかしたら、お母さんが困ってしまいます。心のやさしいあひるさんは、にわとりさんがかわいそうでなりません。表題作に登場する心優しいあひるさんをはじめ、川に落ちたまねぎさん、あごひげをなくしたライオンさん…。愉快な動物や野菜が泣いたり笑ったり怒ったりと、にぎやかな童話17編を収めたお話集。作者の村山籌子さんは、1920年代から40年代にかけて、子どものための詩や童話を創作しました。お話はどれもみな、からりと明るく極上のナンセンスがキラリとひかります。そんなユニークなお話に「わにわに」シリーズでもおなじみの山口マオさんが、木版画による明るく元気な絵を添えてくださいました。1つ1つのお話が短いので、読み聞かせはもちろん、お子さんがはじめて自分で読む童話としてもおすすめです。*本書は、1998年に「おおきなポケット」誌上に掲載された作品に、他のお話を新たに加えて、単行本化しました。

理想教育財団 12-R004